本気でサステナブルカンパニー

WEPs
グッドプラクティス紹介

原則2
積水ハウス株式会社
WEPs署名:2020年
施策の担当部署
ダイバーシティ推進部
施策概要
2.4 柔軟な働き方
  • • 積水ハウスでは、2018年9月より、対象となる男性従業員全員が1カ月以上の育児休業の取得を促進する「イクメン休業」制度の運用を開始しました。対象者は、3歳未満の子を持つ男性従業員とし、最初の取得日から1か月間を有給とし、家族や仕事などの都合に合わせて最大で4分割して取得することができます。また、1か月の休業が賞与や退職金の算定、昇給昇格に一切影響しないとしているのも大きな特徴の一つです。
  • • 2019年2月以降(2018年9月~2019年1月までは完全取得のための準備期間)に取得期限を迎えた男性従業員(2020年10月末現在で741名)については、全員が1ヶ月以上の育児休業を取得しています。(取得率100%)
施策を導入した経緯(理由・動機)
  • • 社長の仲井が2018年5月に視察先のスウェーデン・ストックホルムで見た光景、公園でベビーカーを押す男性の多さに衝撃を受けたことがきっかけです。スウェーデンでは、男性が3か月以上の育児休業の取得が当たり前になっているのに対し、日本では男性の育児休業取得率は1割にも満たず、取得者の約8割が1か月未満の取得日数となっています。当時、当社においても、男性従業員の育児休業取得率は9割を超えていたものの、平均取得日数はわずか2日でした。
  • • 住宅メーカーとして、お客様に提供する住まいを世界一幸せな場所にしたいという想いを込めて事業を推進していますが、このビジョンを実現するためには、まずは従業員とその家族が幸せであってほしいという仲井の想いが「イクメン休業」制度につながっています。
施策の開始日
2018年9月~
グループ会社は2019年8月~
施策の主な目標
2.4 柔軟な働き方
  • • 育児休業取得対象の男性従業員全員が1カ月以上の育児休業を取得(取得率:100%)
  • • 従業員やその家族の「幸せ」の実現
  • • 職場における業務改善、人材育成、助け合いの風土の醸成
  • • 人材の獲得・定着率の向上
  • • 少子高齢化や女性活躍等の社会課題の解決に寄与
施策を進めるにあたっての課題
  • 1) 男性が育休を取得することに対する従業員の
    意識の変革
  • 2) 100%取得の達成
  • 3) 取得率100%の維持
  • 4) 休業の「質」の向上
  • 5) 日本における男性の育休休業取得率の向上
    (取得のしにくさの解消)
課題に対して工夫したこと
2.4 柔軟な働き方
  • 1) イクメンフォーラム(社内向け)を開催し、社長のダイレクトメッセージを発信。ファザーリング・ジャパン安藤代表から男性が育休を取得することの意義やメリットを説明。毎年6月に開催の「仕事と育児の両立いきいきフォーラム」でも「イクメン休業」の取得の意義等を発信。
  • 2) 家族ミーティングシートや「イクメン休業」取得計画書の作成、勤怠システムとの連携、取得事例の共有、各種会議体での取得意義の落とし込み、未取得者へのアラート発信など。
  • 3) 「積水ハウスのパパたち写真展」の開催。ESG表彰(社内表彰制度)での表彰基準に「イクメン休業取得率」を追加。社内誌等での取得事例の紹介。「イクメンガイドブック」の発刊など継続的な啓発。
  • 4) 「イクメン3-2-1Action」の周知(休業取得の3カ月前には家族で取得時期や役割分担について話し合い、2カ月前には業務の棚卸や引継ぎ等について情報を面談し、1カ月前には「イクメン休業」取得計画書を提出し、休業の事前準備をしっかりと行うこと)
組織のジェンダー平等の推進にあたり、
WEPs署名企業であることのメリットや効果
WEPs署名の効果として、ジェンダー平等の推進について、社内を中心としたこれまでの活動に加え、ビジネス活動やあらゆるステークホルダーと連携、協働したダイバーシティの推進につながると考えています。
これまで以上に、男性も巻き込んだ男女共同参画の推進力や、グローバルな視点でダイバーシティに取組む推進力となり、ESG経営のリーディングカンパニーを目指す当社にとっても、社内外へ発信する良い機会となると考えます。
施策の今後の計画・展望
2.4 柔軟な働き方
取得率100%を維持する取組みを進めるのはもちろん、休業の「質」を高める仕掛けを検討してまいります。特に産後8週間の制度の柔軟性を高め、これまで以上に休業を取得しやすい職場風土の醸成に努めます。さらに、「イクメン休業」対象者だけでなく、全ての従業員が休みやすい職場環境を整え、仕事やプライベートも充実し、やりがいと幸せを感じられる「世界一幸せな会社」を目指します。
6.2 知見の共有
毎年9月19日を「育休を考える日」として記念日制定し、この記念日に合わせて社外向けの「イクメンフォーラム」を開催し、「イクメン休業」の取組から得た様々な気づきや学び、全国調査の「イクメン白書」等を広く社会にも公表しています。ESG経営のリーディングカンパニーを目指す当社にとって、このような社会へのお役立ちの活動が、日本のパパたちの育休取得促進はもちろん、女性活躍推進など様々な社会課題の解決の一助になれば嬉しいです。
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